■Boys, be ambitious! -彼の挑戦-
目覚めて最初に私が目にしたのは、彼のイタリアへの挑戦の記事だった。
私がバレーにはまるきっかけをくれた彼、石川祐希、その人だった。
2015年9月。
その日のことをもう詳しくは覚えていない。
彼の一つ、一つのプレーに釘付けになって、目が離せなかった。
目を離したすきに彼が放つ強烈な光を見逃すのが怖かったから。
いや、見逃したくなかったんだ、その全てを。
TVという媒体を通して、私を強烈に惹きつけたのは2人目だった。
あの、羽生結弦の演技を見たときに似た強さで私は一気に心をさらわれた。
その瞬間を渇望して試合を追いかけ続けた。
できることなら現地に観に行きたかった。
予定が入っていなければ。
東京で見るチャンスのあった日、私は軽井沢でカーリングをしていた。
こんなことになるなんて、全く想像してなかったから。
ずっと前から計画されたスケジュールだった。
自分の試合の合間も必死でテレビを見た。(なぜ録画しなかったのかは今でも疑問)
最後のロシア戦は帰りの車の中で、テレビを音声だけにして聞いていた。
歓声が大きすぎて、解説は全く聞こえなかった。
どうしても試合の見たかった私はPAで休憩してもらって、最後のセットを見た。
ロシアに対してこれほど肉薄したいい試合を見せてくれたことに驚きながら、その試合が終わってしまうのが、寂しくて。
これで彼の試合を見れなくなることが寂しくて。
自分をここまで駆り立てるものは何なのかを知りたくて、もっと、見たくなって。
一緒にハマった友達と、大学の試合まで見に行く羽目に。
引きずり込まれるときは一気に行くタイプ。
そして、どこかで私は分かっていた。
もう、経験があったから。
映像ですら途轍もないオーラを放つものを生で見たら、すべてを攫われると。
抗えないエネルギーがあっという間に、自分の中に流れ込んでくる感じになると。
今回は、全てを承知で、突っ込んだ。
そして、OQTという舞台に私は向かった。
(そこからのあれこれはブログを見れば何となく)
OQTの最後のインタビューを聞いたとき、もう、彼の気持ちは次に向かっていると感じてた。
もう負けたくないんだな、と。
そして、そのために自分に足らないものを身につけることを考えているのだろう。
だから今日の記事を読んだ時、違和感はなかった。
どんな形になるにせよ、そういう選択を彼がするのではないかと感じてた。
彼には今、欲しいものがたくさんあるのだろう。
貪欲にそれを求めて、イタリアという地へ行くことを決めたのかもしれない。
このアグレッシブなバレーボールしか目に入らないような少年を私はまた追い続ける。
ものすごい熱量で。
彼がどこにたどり着くのか、知りたくて。
彼が見せてくれる新しい世界を見逃したくなくて。
夜が来ても、必ず、朝はやってくる。
彼はきっとそれを知っているのだろう。
立ち止まらず、前を向いて進んでいくにちがいない。
何一つ、貴方のためになることはできないけれど、ただ、ただ、可能な限り、現地に足を運び、できない時は他の手段を使って、応援し続けます。
約束の地に立つ君を想像しながら。
Go for it !
Forza!
(これを知ってるのはフィギュアでイタリア解説の映像をたくさん見かけたおかげ)
2018年までのはずの私の冒険は2020年まで延長することになりました。
ということで、みなさん、よろしくw。
「負け」は弱さの証明ですか?
君達にとって「負け」は試練なんじゃないですか?
地に這いつくばった後 また立って歩けるのかという
君達がそこに這いつくばったままならば
それこそが弱さの証明です
(ハイキュー 8巻69話 武田一鉄)